サッカーは監督だ

トップの監督になるために必要な情報を集めたプラットホーム。日本のサッカーが発展することを願って。

スポンサーリンク

保護者やコーチは気にしているか?

 

f:id:topcoach:20170911034234j:plain

保護者やコーチは選手の早期からのそのスポーツの専門化に気をつけなければならない。これを考慮しなければ選手を肉体的な問題という危険にさらしてしまう可能性があるからだ。これはある種、社会心理学的な問題である。

数十年前にあるトレンドが存在した。それは選手たちを早い段階で専門的なトレーニングをさせるというものだ。これはスウェーデン人のAnders Ericssonが提唱する1万時間ルールが起因している。これはトップレベルに到達するためには意図的なトレーニングが1万時間必要で、専門化が遅れてしまったり、多様化しすぎると専門的なトレーニングをしてもトップにはなれないという話だ。

しかし、最近になってこのAnders Ericssonの研究見解に関してアメリカの研究が異を唱えたのだ。彼らは早期の専門化に関して文学的な側面から研究を行ったのだ。さらに彼らは早期的な専門化のリスクの可能性とデメリット、さらにその問題解決について言及した。

早期の専門化とスポーツにおける成功

フィギアスケートと体操を除いてスポーツの早期の専門化は成功において必要ない。

これはドイツのトップ選手1500人から得た結果で、早期ではなくゆっくりと専門的なトレーニングをこなすと同時に様々なスポーツに取り組んだとされる。

早期専門化のリスクとデメリット

幼い頃に専門的なトレーニングを受けた選手はそうではない選手に比べてケガのリスクが高まるとされている。ここでさらに興味深いことは自分の年齢よりも週に長い時間トレーニングした場合、ケガのリスクが高まるということだ。さらに社会心理学的な側面で早期に専門的なトレーニングを受けた選手たちは憂鬱感を感じやすくそのスポーツをストップしてしまう可能性があるのだ。この憂鬱感は良いプレーをしなければならないというプレッシャーの軽減によってこれは防ぐことできるようになるであろう。

解決の選択肢

これらのリクスや問題を認識した上で、非構造的な組織、トレーニングをしてはいけないということだ。構造的で意図的な意味のあるトレーニングによって身につけなければならないことを徐々に身につけていくのだ。

 

コーチ、指導者として知らなければならないことはたくさんある。それを知らないままトレーニングしてはならない。そうしなければその先の未来をコーチとして、監督として見せてあげることはできないであろう。

topcoach.hateblo.jp

 

引用文献

Meyer GD, Jayanthi N, DiFiori JP, Faigenbaum AD, Kiefer AW, Logerstedt D, Micheli LJ (2015) Sport specialisation, part 1: Does early sports specialization increase negative outcomes and reduce the opportunity for succes in young athletes? Sports Health, 7(5): 437-424

Meyer GD, Jayanthi N, DiFiori JP, Faigenbaum AD, Kiefer AW, Logerstedt D, Micheli LJ (2015) Sport specialisation, part 2: Alternative solutions to early sport specialization in youth athletes. Sports Health, doi: 10.117/ 1941738115614811

あるスポーツに特化するのが早過ぎた選手は怪我をしやすい!?

 

子ども, 子, 若いです, 小児期, 幸福, アウトドア, 幸せ, 再生, 健康

若いスポーツ選手においてあるスポーツに特化するのが早過ぎた場合、その年代の選手に比べた場合、1.5倍の確率で怪我を引き起こしやすいというデータがある。

彼らは誰よりもトレーニングをすることを強いられ、結果的に怪我をしてしまうのだ。

そこには、小さい時により専門的で多くのトレーニングをしなければならない、しなければチャンピオンにはなれないという昔からの迷信のようなものがあるかもしれない。

成功者の話からそれが勝手に必要だと思い込んでいるのかもしれない。

例えば、テニス界のトップ、アンドレア・アガシの話である。

2歳からラケットを握る

アガシの父は彼が2歳の頃、すでにラケットを握らせていたという。そして、週7日、来る日も来る日も激しいトレーニングを続けていたようだ。この話を聞き、彼の活躍をい見れば何をするべきなかと考え付くことは容易に想像できる。

そう、とにかくトレーニングすべきだと。

しかし、他の選手は一体どうであろうか?アガシのように2歳からトレーニングをしてトッププレイヤーになったのであろうか。

よく考えて欲しい。早期の専門的なトレーニングによった選手の体を見て欲しい。彼らの首、肩、腰、膝、足首には同世代の選手に比べて相当な負担がかかっているであろう。この部分における怪我のリスクは必然的に高くなるはずだ。

よって早い時期に専門的かつハードなトレーニングを実施してきた選手は怪我しやすくなり、トップに行く前に競技自体を辞めなければならなくなってしまうわけだ。

16歳の選手は16時間以上、専門的なトレーニングはしていけない。

ある研究結果では自分の年齢よりも長い時間トレーニングしてはいけないというものである。つまり、16歳であれば16時間以上、専門的なトレーニングをしてはいけないということである。このトレーニング時間を超えてしまうと怪我のリスクが高まってしまうわけだ。なんとも本末転倒な話である。

時が来るのを待とう

専門的なトレーニングを開始する時期に関して述べた上で、そのトレーニングを行うべき最適なタイミングを待つことをオススメしたい。それを選ぶだけで成功の確率はむしろ上がるはずであるからだ。

 

引用文献:Post EG, Trigsted SM, Riekena JW, Hetzel S, McGuine TA, Brooks MA, Bell DR (2017) The association of sport specialization and training volume with injury history in youth athletes. Am. J. Sports Med., 45: 1405-1412

興味の作り方

 

f:id:topcoach:20170907214648j:plain

今日はサッカーとは少し脱線して興味というものについて書きたい。

教育やキャリアにおいて興味とは非常に大きなモチベーションとなり、重要な役割を担う。興味を持つことでその物事を成功、成長させるためにそれがそのままメリットに繋がるのだ。私たちは興味を持つことで何かを初め、様々なアプローチを行う。また、その物事をよくする作業を行う中で自主規制、タスクの関与の仕方、根気といった個人の能力も向上させることができる。

興味を育む4つのステージ

興味は限られた瞬間においての何かを克服することができる。さらに優先すべきテーマについて安定的に成長させることも可能とする。そして、これらは4つのステージによって育まれる。

http://www.crijest.org/sites/crijest.org/files/Four-Phase_Model_of_Interest_Development.pdf

ステージ1

個人が新しくて驚くような複雑な状況に陥る前に興味の引き金が惹かれる。

ステージ2

興味が維持される。このステージでは興味あるコンテンツに関して再び接触が行われ、それが長い間続けれる。

ステージ3

個人の中に永久的な興味の構築が始まる。

ステージ4

興味は安定的に個人の中に収まり、どんどん成長していく。限定されたテーマにおいて興味は長く続き、学業の成功とキャリアの成功に繋がっていく。

興味の成長における刺激

両親や先生は興味を促す、成長させることにおいて重要な役割を担っている。

この4つのステージの考え方は一つのフレームワークとして与えられる。両親や先生によって興味の対象が提供される。これは学ぶ側にとって新しくて、驚きがあって、複雑でなければならない。(ステージ1)そして、この興味の対象が選択肢、社会的関与がある中で提供され続けることで、受けて側に興味の促進が促されるようになる(ステージ2)。ステージ3に行くためには両親や先生によってある問題定義がされ、それを解決していくプロセスによってステージ3からステージ4に移行して行くのである。

サッカーは楽しくかつ興味がそそられるものでなければならない。

興味に関して一連のプロセスを紹介したが、その理由はわかるであろうか。

サッカーを指導する場合、このアプローチが非常に大切であるということだ。トレーニングや試合において選手たちからこの興味というものがなくなってしまったら大きな成長は見られなくなり、選手の成長にストップがかかってしまうはずだからである。よってコーチ、監督がこのプロセスを理解し、応用することで選手にとって最高のトレーニング、最高のチームが提供できるはずである。

レアル、モドリッチとクロースの関係

Hoe Kroos en Modric aan de basis staan van de Real-successen

チャンピオンズ2連覇を達成したレアル・マドリッド。今シーズンもチャンピオンズリーグで優勝できるかに注目が集まっている。レアルにはロナウドとセルヒオ・ラモスがいる。どうしてもこの2人に注目が集まってしまうのは仕方がないことである。

しかし、忘れてはいけないことがある。レアルにはクロースとモドリッチがいるということだ。彼らなしではロナウド、ラモスの活躍はないはずである。

そんな2人について考察したい。

以前は4−3−3でプレーしていた。その中盤を構成するのがクロースとモドリッチでトップ下にはイスコかハメスが入っていた。カセミロの加入により彼を守備的な位置に置き、2人がバランスを取りながら攻撃なミッドフィルダーになり、イスコがトップ下でプレーするようになった。

レアルは前線からの守備の代わりにしっかりブロックを作り、後ろから守備をしていた。カサミロの役割も大きく、彼がいない守備は非常に脆弱であった。さらにこのチームの特徴的なポイントはサイドバックであろう。彼らは非常に高い位置を取りながら攻撃にも守備にも参加する。それぞれ詳しく考えていきたい。

進むべきを方向を決め、熟考する。

ヨハン・クライフはかつてこう言った。試合において選手がボールを持つのは約3分間である。残りの87分間はボールがない状態のアクションである。

これはトップの選手になればなるほど大きな違いを見せる。特にそれはクロースとモドリッチに見られるわけだ。彼らは方向付けをし、熟考するのだ。どこに今、スペースがあり、どこに敵がいて、どこに味方がいるか。今ボールを受けに行った方が良いのか、それとも味方のためにスペースを作った方が良いのか、そんなことを常に考えているはずだ。彼らはそのために常に情報を集めているのだ。

彼はスプリントをすることがそう多くはないが、最高のプレーの選択をするために適切なスピードで動いているのだ。フィジカルというよりも認知の力に優れているのである。

彼らが立つポジションは状況によって異なっており、多くのバリエーションが見られる。主にはハーフスペースに立つが状況を見て、守備的ミッドフィールダーの位置に下がることもある。状況を見て様々なポジションを取っているのだ。

 

果たして今シーズンのレアルはどうなるものか。バルセロナのチーム作りが遅れている中、あまりメンバーが変わらないレアル。これは有利なポイントだ。

ロナウド、セルヒオ・ラモスだけではなく、モドリッチ、クロースの見えない働きに注目してレアルのサッカーを見て欲しい。 

topcoach.hateblo.jp

ヨハン・クライフの哲学はまだ生きている

Afbeeldingsresultaat voor クライフ

オランダが生んだ伝説、ヨハン・クライフ。彼のサッカー哲学はいくつかのクラブに刻まれている。そう語るWim Jonk。

worldsoccertalk.com

Wim jonkは今はなきクライフにクライフの哲学、クライフのサッカーを継承していくように頼まれたのである。そして、今回のヨーロッパリーグ決勝まで行ったAjaxの選手たちはクライフの哲学に育てられた選手だという。Wim JonkとクライフはAjaxのサッカーは改めて変化させたのである。

f:id:topcoach:20170906051837j:plain

以下Wim jonkのインタビュー引用

クライフの哲学には未来がある。ヨーロッパリーグの決勝は特別な瞬間であった。なぜなら全ての選手に対して(クライフとWim Jonk)でトレーニングを行ったからだ。私にとっては最高であった。なぜなら私はあの瞬間が成功を収めたアカデミーでの最後の瞬間であったからだ。さらに良かったのはクライフの哲学を信仰していたPeter Bosz(現ドルトムント監督)が指揮を取っていたからだ。あのスタイルにおいては選手も含めてスタジアム全体が楽しんでいるようであった。

AjaxのPeter Boszのサッカーにおいてはボールは常に前方にプレーされる。ボールを失ったら50メートル下がるよりも3秒以内にボールを奪い返すことを試みるのだ。そして、3人目の動きである。スペースを探し出し、そこに走りボールを受けるのだ。これは今、ドルトムントでも実行されようとしている。

topcoach.hateblo.jp

 またWim Jonkはクライフの薫陶を受けた、マンチェスターシティのグアルディオラ、エバートンのロナルド・クーマンについても言及している。

グアルディオラがバイエルンに行った時、全ての試合に勝つことを続けることに対してl問題を投げかけていた。しかし、彼は特別なクライフのプレー原則を続けようとしていたのだ。

 

クーマンは現実主義的なコーチである。彼は若い選手をチームに入れるたいと考えていたが、そこでは多くのリスクを取りたくはないと考えていたのだ。そこには試合があり、さらにクラブのオーナーと違う考え方を持っていたからだ。これは長い期間のアプローチか短い期間のアプローチの違いであろう。

 

クライフの薫陶を受けた人々は多くいる。果たして彼らはクライフのように何かを作り出してくれるのであろうか。私たちをまた興奮する世界に連れてってくれるのであろうか。

最後にWim Jonkが語るクライフについて。

クライフは病気について多くを語ることはなく、常にポジティブであった。彼にとって死ぬだろうということはなく、電話越しに「私は何度でも立ち上がる」と述べていた。

‘I will get up again’

クライフらしい言葉である。

ゲームの支配者 ヨハン・クライフ

ゲームの支配者 ヨハン・クライフ

  • 作者: D.シュルツェ=マルメリンク,円賀貴子
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2017/05/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

オランダ代表の翼はねじれてしまっている?

Afbeeldingsresultaat voor oranje

先日、フランス代表に大敗した後、ブルガリアに3−1でなんとか勝利を収め、なんとかワールドカップ出場に望みを繋いだオランダ代表。そんなオランダ代表を見て、今は無き、くらいは何を思うのであろうか。

ヨハン・クライフはこんな言葉を残している。

オランダではシステムに関して非常に議論されてきた。それと同時に現代のサッカーに適するように常に流動的でダイナミックに変化してきた。これは4−3−3や4−4−2で頑なに一貫してプレーすることではなく、賢い動きとスペースの扱い方が優れているということである。中盤で3人、時には2人、もしくは5、6人になることもある。全てはその瞬間によるものだ。中盤の選手によってコントロールされ、残りの選手にスイッチが入るのだ。

そんな中、ヨハン・クライフの息子、Jordi Cruijffはオランダ代表に対してこんなコメントを残している。

紙の上では3ラインで構成されていることは周知の事実である。そこにはラインを作りだすというある種の芸術がある。それは1人の選手によって構成されることもある。ラインが多ければ三角形も多く存在する。今のオランダ代表にはそれが見られない。これを実行するパワーがないことはオランダ代表の大きな問題だ。残念ながらオランダ代表のための靴はねじれてしまっている。過去のオランダ代表の中盤選手、攻撃な選手はこれを可能にしてきた。しかし、今は劣ってしまっている。

最もなコメントを残している、Jordi Cruijff。確かにチームを見てみるとスナイデル、ファン・ベルシー、ロッベンを超える逸材は生まれていない。残り2試合、ベルラーシ、スゥーデンに勝って奇跡を待つしかないのかもしれない。しかし、勝ってワールドカップに出たとしても良い結果が出ないのだ目に見えてしかない。果たしてオランダはこの先どうなってしまうのであろうか。

 

ちなみにJordi Cruijffはイスラエルのマッカビ・テルアビブFCというクラブで監督として指揮を取っている。

マッカビ・テルアビブFC - Wikipedia

ジョルディ・クライフ - Wikipedia

 

意外と知られていないヨハン・クライフの息子Jordi Cruijff。彼の選手歴はこちら。

 

そして、指導歴。

 

ヨハン・クライフ自伝 サッカーの未来を継ぐ者たちへ

ヨハン・クライフ自伝 サッカーの未来を継ぐ者たちへ

  • 作者: ヨハン・クライフ,若水大樹
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2017/02/13
 

 

プレー原則の重要性

ラッシュ, サッカー, 草, 再生, 戦略, 戦術, スポーツ, クーポン

伝統的にプレーモデルはフォーメーションから考えることが多い。

例えば、自分たちは4−3−3でトップ下のフォーメーションを採用し、相手が4−4−2のフォーメーションを採用したとする。ここから噛み合わせを考え、どのように攻撃し、どのように守備をするのかを考えていくわけだ。フォーメーションは選手が戦う基礎となり、そこからどこにスペースが生まれ、誰がフリーになるかがわかるのだ。

 

そして、そこから重要となるのがプレー原則だ。速いテンポでボールを回し、選手はなるべく高い位置に立ち、そこへのパスを狙っていくのだ。

プレー原則

守備のプレー原則を並べてみよう。

 

ーボールが動いたら、チームも合わせて動く

ー自陣にボールが入ったら、ボールにプレッシャーをかける

ー数的有利を作り出す

ー相手をサイドに追いやる

ー相手が真ん中から攻めてきたら、真ん中を閉める

ー相手がペナルティーエリアに近づけば近づくほど、マークの距離を狭める(ピタッとマークする)

スタジアム, サッカー, 視聴者, オリンピックスタジアム, 孤独な, 単独

 

プレー原則についての重要性の考察

1、プレー原則は選手にとって思い出させることを簡単にする。

コーチ、監督はサッカーについて熟知しており、かつ経験があり、サッカーにおける状況をほぼ作り出すがことができる。しかし、選手においてそれはまだ難しいことである。コーチ、監督の説明によってはじめて選手の中に知識がたまり、それが実行できるようになる。それは、決して多くなりすぎてはならず、コントロールすることが大切である。例えば、相手があそこでボールを持っている場合、自分は何をしなければならなかった?

この問いに関して、プレー原則は簡単に答えを教えてくれる。選手が迷う余地はないであろう。そして、これを基に簡単にトレーニングすることができるのだ。

2、相手に合わせる必要がない。

自分たちのプレーモデルはこうで相手のプレーモデルはこうだと考える場合、非常に多くのシナリオを考えなければならない。しかし、相手がどんなプレーモデルでプレーしてくかは試合が始まるまで実際のところわからない。もしくは、試合中に相手はプレーモデルを変更してくるかもしれない。そうなるとそれを修正し、それに合わせてコーチングすることは非常に難しくなるはずだ。

チームにプレー原則があることで、どんな状況でもこの約束は守られ実行されなければならないものである。これがあるからこそ、逆にチームに相手のプレーモデルに関係なく安定をもたらしてくれるのだ。そして、コーチ、監督は自分のチームの質の向上に注力することも可能とするのである。

3、フォーメーションのバリエーションを持てる

サッカーは同じ状況が起こり得ないスポーツである。例えば、選手が退場をしてプランを変更しなければならない状況が来るはずである。

プレー原則があることで仮にフォーメーションが変更になったとしても問題は大きく起こらないはずである。プレー原則をベースにフォーメーション変更を可能にするのである。

4、トレーニングによって選手を向上させることができる。

22人のフィットした選手を抱えることができるチームはそう多くはないであろう。その中で、ゲーム形式のトレーニングをした場合、9vs9、8vs8、7vs7になってしまうこともあるはずだ。しかし、こういった場合でもプレー原則のトレーニングは可能である。サイドにボールを追いやるというプレー原則のトレーニングをした場合、この選手の数がいれば十分にトレーニングの目的を達成することができるのだ。

強いて言えば3v3のトレーニングでもこれを可能にしてくれるであろう。

 

molten(モルテン) サッカー用 作戦盤 MSBF

molten(モルテン) サッカー用 作戦盤 MSBF

  • 出版社/メーカー: molten(モルテン)
  • メディア: スポーツ用品
molten(モルテン) サッカー大型作戦盤 SF0090

molten(モルテン) サッカー大型作戦盤 SF0090

  • 出版社/メーカー: molten(モルテン)
  • メディア: スポーツ用品
molten(モルテン) 折りたたみ式 作戦盤 SF0070

molten(モルテン) 折りたたみ式 作戦盤 SF0070

  • 出版社/メーカー: molten(モルテン)
  • メディア: スポーツ用品
 

 

ビックデータはサッカーの神話を解き明かす!?

 

サイバーメガネ, 仮想, 仮想世界, 仮想メガネ, データ, プログラミング

 

topcoach.hateblo.jp

サッカー界においてデータが使われ出したのは最近のことである。

他のスポーツではすでに使われていたのだ。例えば、バレーボールなどはその一つである。バレーボールの世界では全ての動きが分析させているのである。

 このデータを使うことで相手チームの秘密を解き明かし、自チームのプレーを向上させることを可能にしてきたのだ。

 しかし、必ずしもデータがチームを成功に導くとは限らないようだ。

例えば、相手のマッチポイントで自分のチームがサーブだとする。データ上では、左サイドの後ろが相手の弱点だとする。いざサープになったとき、その選手は相手の弱点ポイントにサーブできず、それが拾われ相手にポイントを許してしまい勝利を逃してしまったのだ。いくら良い準備をしてもそれが報われないことがあるのだ。

ビックデータ

サッカーにおいてはスタジアムの熱気やルール上の反則、バスカット、得点の難しさについて考えるべきで、決して数式やデータサイエンスについて考えるべきではないであろう。しかしながらこういったことに対して多額の金額が動いているのもまた事実である。Benfica, Barcelona, Borussia Dortmund en Leicester Cityといった世界的な実験を好むクラブは成功を収めている。また、今回の女子ユーロ2017で優勝したオランダ代表チームもその一つである。

 オランダ代表の試合ではビデオカメラが設置され、絶えず選手がフィールドのどこに立っているかという分析が行われていたのだ。その分析結果の蓄積によって、分析チームはどのようにオランダが攻撃するのを熟知しており、強いて言えば誰がどこでどのようにボールを止めるかさえもわかっていたのだという。

補完

データと共に選手の質、選手たちの結束感、コーチの戦術プランが融合して初めてチームが優勝できる可能性をもつことができるであろう。データは必ずしも必要なものではないが、あることでチームを助けることは間違いない。

 ある解説者はこう述べている。

多くの人々が自発的にフットボールを見ている。決定は度々、直感で行われている。しかし、データがあることでサッカーを違った角度から分析することを可能にしてくれるのだ。もはや今の時代、コンピュータと共に仕事ができなければサッカー界から取り残されてしまうだろう。

オランダ代表女子の監督、Sarina Wegmanはこう述べている。

試合後、すぐにA4サイズの紙に分析結果が送られてきて、そこにはその試合のどこにスペースがあったのか、どのような攻撃がチャンスを作り出していたのかといった情報とまたボールがどの位置にあったのかを示すカラーのシートなどが送られてくるのだ。

数学者の目

また数学の理論を使い、データを扱っているケースもある。

研究者はフィールドはあるレベルによって分割している。青色、黄色のドットは選手を表しており、白色はボールである。それぞれの区切られたスペースは自分が主導権を握って扱えるスペースでそのスペースが大きければ周りに敵がいないことを意味している。ドリブルをしたり、味方が近づいてくればそのスペースは小さくなってしまうのだ。

数学者の中ではこれはポロノイ図と呼ばれているものだ。これによってコーチはすぐに

どこにスペースがあるのかを見つけることができるのだ。もしくはこの図からどのように相手のプレッシャーを避けてボールを運ぶことができるのかも教えてくれるのだ。

ボロノイ分割とは? | 用語集とGISの使い方 | 株式会社パスコ

 

この図の説明を少しすると、まずボールを持った選手は攻撃の糸口を探している状態である。この状況では右サイドには多くのスペースがあることを意味している(青色)。

よって右サイドへのクロスパスによってチャンスが生まれる可能性があることを意味しているのだ。これは監督、コーチ、選手たちにとっては大変有意義な情報といえるだろう。

このようにデータは溢れ、様々な方法で利用されている。今後、研究はさらに集まり、データが蓄積されることでよりサッカーといるスポーツが解き明かされていくことは間違いないであろう。

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

  • 作者: クリス・アンダーゼン,デイビッド・サリー,児島修
  • 出版社/メーカー: 辰巳出版
  • 発売日: 2014/06/30
  • メディア: 単行本
サッカーの見方が180度変わる データ進化論

サッカーの見方が180度変わる データ進化論

  • 作者: 河治良幸
  • 出版社/メーカー: ソル・メディア
  • 発売日: 2013/11/25
  • メディア: 単行本
遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる データが見せるサッカーの新しい魅力 (SB新書)

遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる データが見せるサッカーの新しい魅力 (SB新書)

  • 作者: 西内啓,.
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2012/07/14
  • メディア: 新書

ライプツィヒ戦から分析するシャルケのサッカー

 

今シーズン、シャルケは新たに若い監督を迎え入れた。

シャルケの全ての人間はまた、チャンピオンズリーグに戻ることを期待しているであろう。一体、新監督に就任したテデスコとは誰なのか?

テデスコはシュトゥットガルトホッフェンハイムのユースで監督を務めた後、今年3月にブンデスリーガ2部で最下位に沈んでいたアウエの指揮官に就任。残り11試合を6勝2分け3敗の成績で乗り切り、チームを劇的な残留へと導いていたのだ。シャルケの会長ハイデル氏はテデスコについて、

「経験こそ少ないかもしれない。しかし、彼の将来のビジョンを聞いて納得した。どれほどのクラブが、彼のような若くて革新的な監督にチャンスを与えるだろか。我々はクラブ幹部全員がこの決断を支持している」

と語っている。

ちなみに彼はイタリア人である。イタリア語、ドイツ語はもちろん英語、スペイン語を話すことができる。近年、語学能力はサッカー界においては重要性がより増している。これはテデスコにとって大きなアドバンテージであることは間違いないであろう。

ブンデスリーガでのオープニングゲームを勝利で収めたシャルケ、ファンの期待は高まるばかりである。

ドメニコ・テデスコは3−4−3で最初のゲームに挑んだのだ。

ウイングバックはウイングのポジションでプレーすることもあったが、主に守備を中心にプレーをしていた。ライプツィヒがボールを持った場合、シャルケは5−4ー1もしくは4−5−1のような形を取り、対応しているのが見て取れた。

3人のDFと2人のセントラルハーフは必ず数的有利な状況を作り、相手の攻撃を抑え込んでいた。

さらにシャルケは意図的にサイドにボールを回させ、サイドに入った瞬間にボールを奪いに行くのだ。これがテデスコのサッカーと言っても良いかもしれない。ここでシャルケの選手に与えられているのが自分のゾーンをしっかりと守るということだ。

ゲームの序盤からペースを握っていたのはライプツィヒで彼らはシャルケのDFからFWまでの距離を伸ばそうとボールを動かし、時折、シャルケのDFとMFの間のスペースに選手が入り込み、シャルケを迷わし、チャンスを作り出していた。

ライプツィヒのようなチームと戦う場合、全体をコンパクトにし、相手にスペースを与えないことが一つのオプションとなる。シャルケはこれをしっかりと修正し、全体をコンパクトに保ち、プレーするスペースを与えなかったのだ。

 

上々の滑り出しを見せたシャルケ、守備におけるオーガニぜションは非常にポジティブなもので構造的にライプツィヒ対策もしっかりと行われていた。

ドイツの新しい流れを組むテデスコ。ナーゲルスマンと共に目が離せない。

topcoach.hateblo.jp

月刊フットボリスタ 2017年8月号

月刊フットボリスタ 2017年8月号

  • 出版社/メーカー: ソル・メディア
  • 発売日: 2017/07/12
  • メディア: 雑誌

レアルマドリードのIT革命

f:id:topcoach:20170825075655p:plain

レアルマドリードのIT革命を知っているであろうか。

あの巨大な企業、Microsoftと2015年に提携を果たしているのだ。

この提携によって450百万人以上のファンにさらならサービスを提供できるようになったと言われている。このファンにレアルマドリードへの情熱、レアルマドリードがある生活をより提供できるようになったのだ。

より多くのサポーター情報

最高経営責任者であるJosé Ángel Sánchezはレアルマドリードのファンがどのような人たちなのかを知ることを非常に不可欠なことだと述べている。


Microsoft and Real Madrid: The New Playing Field is the World

これによってファン一人一人とのコミュニケーションがより円滑に進むようになったとされる。450百万人以上のファンの5パーセントはスペインからであることがわかったのだ。実はアメリカやインドネシアではスペインよりも多くのファンが存在するとされている。さらに中国にも多く存在し、中国へのマーケティングが今後重要な鍵を握っているとされる。

国によってアプローチの方法を変えることは非常に重要なことであるが、それは非常に困難なことでもある。しかしながらMicrosoftとの提携によって少しずつ変化してきているようである。

デジタルサービス体制

レアルマドリードはMicrosoftに対してファンへのデジタルサービス体制について向上を求めており、開発、成長を促しているようだ。これによってファンだけではなく、選手たちやクラブのスタッフにも新たなる形を提供している。

それを少し具体的に見てみよう。

1、Fan Engagement Platform

マーケティングオフィスエンジンの解決である。スタジアムへのモバイルチェックインシステム、ファンプロフィールのオンラインアップデート、購入したオンラインの記事などのファンとの相互作用のデータがここに集められ、保存されるのだ。また、ここのはクラブが発信した情報やソーシャルメディアの情報も集められ、保存されるのである。

2、Video Platform

レアルマドリードの最新試合から過去の試合までを集めたビデオプラットホームである。さらにファンが選んだビデオからそれに関連したビデオがまた提案される仕組みになっているのである。

3、Consumer App

対話式のモバイルアプリケーションで、スタジアムまでのアクセス方法や選手情報、試合のスタッツなどが見れるのである。

4、Telemetrie en Data Analyse

ファンを通して使われたアプリケーションからダイレクトの問題を転送できる機能である。これによってデジタルサービスの向上に役立つ情報がすぐに手に入るようになっているのだ。テレメトリの概要

 

レアルマドリードを創っているのはサッカーだけではなく、サッカーに関わる全てによって作られているのだ。

 

 

サッカーにおけるデータ

今、多くの会社ではデータを集めることに躍起になっている。それはサッカーの世界でも同じある。

Premier League stats

 

しかし、ここで常に問われていることがある。それは、このデータをどう使うのかということである。

データは新たなるオイル

マーケット研究者であるClive Humbyは「データは新たなるオイルだ」と述べている。

https://www.cisco.com/c/dam/en_us/about/ac79/docs/sp/Information-Infomediaries.pdf

とはいってもどの業界、会社においてもサッカー界と同じでデータを扱うことは非常に難しいとされている。ある研究では10%から15%の会社ではデータを研究し、取り入れることで平均的に20%も業績結果が上がるとされている。

https://whatsthebigdata.com/2012/08/05/gartner-on-big-data/

サッカーにおけるデータ

サッカーにおいてはトレーニング、試合、選手それぞれの個人データ、スカウティングなどに利用されている。特に今後、注目で集まろうであるものはスカウティング分野かもしれない。今までこの分野に関してどのようにアプローチされてきたのであろうか。おそらくスカウトマンの経験であろう。経験からこの選手は活躍できる、成長できると判断され、プロの世界へと連れていかれる。このデータは公に公表はされていないが果たして効果の程はどの程度なのか疑問が残るところである。そこでデータを個人ベースで集め、測定し、どんな選手がプロの世界で活躍できるのかを調べていくのだ。

予測分析

スカウトの分野だけではなく、予測分析という分野もあるのだ。これによって選手の未来の成長が予測できるのだ。例えば、これによってバイエルンのロッペンのような経験のある選手の怪我も含めた成長曲線を分析することが可能である。データを集めることでロッペンが怪我をするタイミングを予測することができるのだ。また、ロッペンのデータを使い、それぞれの選手と比較することで成長できるかについて予測も可能となる。

クラブマネージメント

サッカーの結果による成功が全てではないサッカービジネス。

ソーシャルメディアを通してファンとコミュニケーションを取り、可能な限りチケットを売り、ファンにマーチャンダイジング(マーチャンダイジング - Wikipedia)を与えなければならない。そして、アプリケーション、従業員、契約、ライセンスの分野についても成長させなければならないであろう。

IBMやSAPはこの分野に乗り出し、クラブのマネージメントを全面的にサポートして管理している。彼らはこの分野のデータをリアルタイムに計測し、分析することができるのだ。現在のトップスポーツではクラブ、選手、ファンが複雑に絡みあっている。よってリアルタイムに分析できることは決断をする際に非常に役に立つわけだ。

 

 

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀

  • 作者: 仲山進也
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/10/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
サカつく プロサッカークラブをつくろう!

サカつく プロサッカークラブをつくろう!

  • 出版社/メーカー: セガ
  • 発売日: 2013/10/10
  • メディア: Video Game
全くゼロからのJクラブのつくりかた サッカー界で勝つためのマネジメント

全くゼロからのJクラブのつくりかた サッカー界で勝つためのマネジメント

  • 作者: 望月重良
  • 出版社/メーカー: 東邦出版
  • 発売日: 2015/10/22
  • メディア: 単行本

ナポリvsニースのゲーム分析

f:id:topcoach:20170824072244j:plain

先週行われたチャンピオンズリーグの予備予選ナポリvsニースのゲームを振り返りたい。ナポリの基本フォーメーションは4−3−3、そしてバロテッリ、オランダ代表のスナイデルを迎え入れたニースは5−3−2であった。

左サイドの制圧

ナポリのの左サイドの攻撃は多くのチームによって面倒である。ニースもその例外ではなかった。

はじめにニースの2FWはナポリのDFがボールを持った際、あまりサイドのスペースにプレッシャーをかけることはなく、ハーフスペースと言われるポジションに立つことが多かった。そこではナポリの守備的MFへのパスコースを塞ぐように意識していたようだ。よってナポリがサイドでボールを持った場合、ニースのウイングバック、サイドのMFによって状況を見ながらプレッシャーがかけられた。しかし、そこでニースの選手は噛み合わせ的に長い距離を走らなければならなかった。

lineups

しかし、これを最大限に利用するのがナポリである。

意図的に速いテンポでボールを左サイド(左サイドバック)に運んだのだ。それによってニースの選手間に混乱、ズレが生まれたのだ。ウイングバックがプレッシャーをかけるのか、それともサイドハーフがプレッシャーをかけるのかということだ。

ウイングバックがプレッシャーをかける場合、この選手は非常に長い距離を走らなければならない。サイドハーフがプレッシャーをかける場合、マークの受け渡しが必要となりナポリの選手がフリーでプレーできてしまう場合が生まれてしまうわけだ。

 

それだけでは終わらないのが今のナポリである。 left side

 ナポリのCBがボールを持った場合、左サイドバックが可能な限り、高い位置を取り、左ウイングが内側に絞り(SBとCBの間に立つ)、左ハーフも高い位置に(MFとCBの間)立つことで混乱を生んでいるのだ。

 

右のブラインドサイドの動き

さらなるナポリの脅威は右サイドの動きである。ナポリの左サイドばかりに注目が集まるがそれをうまく利用しているのが右サイドの攻撃である。

左サイドで攻撃が展開されている間にこの右ウイングはニースの左SBと左CBの間に気づかい間にすっと入り、 彼らをさらに迷わせているのだ。

ハーフスペースのカバー

一般的に5−3−2フォーメーションの弱点はハーフスペースの扱いである。両方のハーフスペースに相手のMFがいるとこの選手へのマーク、守備が非常に難しくなるのだ。 

ナポリは何度かこのアドバンテージを活かしている場面が見られた。 ball-far

 

今回はここまでにしたい。CLリーグ出場を決めたナポリ。これからもイタリア

のバルセロナから目が離せない。


2017/8/1 Napoli build up vs Atletico


Napoli Tactical Analysis - Build Up Play taster

2017-2018 Napoli Poly Microfibre Tracksuit (Navy)

2017-2018 Napoli Poly Microfibre Tracksuit (Navy)

  • 出版社/メーカー: Kappa
  • メディア: ウェア&シューズ
2017-2018 Napoli Kappa Authentic Third Shirt

2017-2018 Napoli Kappa Authentic Third Shirt

  • 出版社/メーカー: Kappa
  • メディア: ウェア&シューズ
2017-2018 Napoli Kappa Authentic Home Shirt

2017-2018 Napoli Kappa Authentic Home Shirt

  • 出版社/メーカー: Kappa
  • メディア: ウェア&シューズ
2017-2018 Napoli Kappa Authentic Away Shirt (Kids)

2017-2018 Napoli Kappa Authentic Away Shirt (Kids)

  • 出版社/メーカー: Kappa
  • メディア: その他

 

スポンサーリンク