サッカーは監督だ

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個人ピリオダイゼーション ケース:ノルウェー

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ある19歳の選手がノルウェーでプレーしていた。

 

ノルウェーは1月にシーズンがスターし、10月にシーズンが終わる。

ヨーロッパ5大リーグとはシーズンが違う。

 

プレーシーズンが1月から4月までで、4月から10月までリーグ戦が行われる。

 

この彼はエリート生としてあるクラブのU15,U16に所属し、週に4回トレーニングして、週末に試合をするといった毎日を送っていた。

 

しかし、この彼はこの2シーズン定期的な怪我をして、ほとんど試合でプレーすることができなかった。

 

そして、彼は新しいクラブに移籍し、U19とトップチームのトレーニングに参加していた。彼は、シーズン始めから2月の中旬までU19の監督の要望で月曜から木曜まで週4回トレーニングしていた。前のクラブと変わらない。むしろトップチームのトレーニングに時折、参加していたので前のクラブよりも負荷は高い状態であった。

 

この期間でこのクラブの監督、コーチは爆発的な選手だと認識していた。

 

2月の中旬、またしても彼は怪我をしてしまう。

このクラブのメディカルスタッフはこの選手が以前のクラブで何度も何度も怪我をしていることを知る。

 

number.bunshun.jp

サッカー ボールを使ったフィジカルトレーニング

サッカー ボールを使ったフィジカルトレーニング

  • 作者: 広瀬統一,菅澤大我
  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2016/11/24
 

 

選手が怪我をする理由の一つにトレーニングの負荷というものが影響している。

この選手もまさにそうだ。

サッカーの世界では大抵の場合、チーム全員に同じトレーニングが行われる。

このアプローチの方法ではいつ、怪我が起きてもしょうがないのである。

本来、怪我人へのアプローチは個々で行わなければならない。

 

選手によってはトレーニングの負荷をコントロールしなければならない。

当然、負荷を落とさなければならない選手がいるわけだ。一時的にそれが必要な場合もある。

 

この選手のケースでいけば、トレーニングの負荷を落とさなければいけないであろう。

理由は2つ。

 

  1. 爆発的な選手であること。(シュートが強い、足が速い、フィジカルが強い等)
  2. その選手の怪我の歴史(筋肉系の怪我、膝の怪我、同じ箇所の怪我等)

 

そして、この選手はコーチングスタッフの相談によってU19チームのみのトレーニング参加となった。

 

チームというのはあるリファレンスをもとに構造的なプランを立てなければならないでろう。構造的なプランがあることで個々のアプローチもより簡単になるであろう。

 

チームには必ず突発的な何かが起きる。例えば、主力選手の怪我がそれに当たるだろう。しかし、構造的なプランさえあればチームが慌てて混乱に落ちることはそうないであろう。構造的なプランを持っていますか?

 

逆を言えば構造的なプランがあれば個々のピリオダイゼーションが可能なわけだ。

 

 

■試合後、少なくとも48時間はリカバリーの時間として必要

■次の試合までに強度を落とさずにトレーニングの量を落とさなければならない

 

 

怪我のからの復帰のチームでのトレーニングはより体に負担をかけることになる。

怪我から復帰したこの選手はより負荷が溜まっている状態に陥っているわけだ。

つまり、この選手は他のフィットした選手と比べて多くのリカバリーの時間が必要なわけだ。これは考えたことはありますか?

 

すなわり個々のピリオダイゼーションはコーチ、監督によって理解されていなければならないし、コントロールされなければならないということになる。

 

それが結果的に選手をフィールドに立たせ続けることを可能とし、チームを強く保ち続けることを可能とするからである。

 

今回のケースの選手情報

  • 以前のクラブで過去2年間怪我を繰り返していた
  • 爆発的な選手である
  • U16からエリートとして認められている
  • 以前のクラブで週4回のトレーニング+試合

 

そして、メディカルスタッフ、コーチングスタッフとの話し合い後

 

  • 理学療法士とのリハビリトレーニングの実施
  • 週4回のチームトレーニングから週2回へ
  • 試合前のトレーニングは彼のみ早めに切り上げる
  • リハビリプランとしてパス&トラップ、ポゼッショントレーニング、ゲーム形式のトレーニングと段階を経て、行う
  • 試合のプレー時間を段階的に増やす。45分⇨70分⇨90分

 

実際のところ、難しいところではあるところだが、全ての選手がそれぞれにあったプランでトレーニングされるべきである。

 

受傷歴、選手のタイプ、以前のクラブの方法を考慮してトレーニングの負荷を落とすのだ。

 

トレーニングの負荷を調整することで選手間で不満が起きるかもしれないが、その選手が点を取ったりと、チームに貢献することができればそれほど大きな問題にはならないであろう。

 

全ての怪我を防ぐことはほぼ不可能に近い。

しかし、正しい方法によってチームが導かれることによって勝利がより近づき、物事がうまくいくはずであろう。

 

ちなみにこの選手は、復帰後、毎試合に出場し、毎試合90分プレーできているようだ。

 

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