ユーロ2016 アイスランド成功の秘密
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Iceland performs ultimate 'Viking war chant', throws epic homecoming party for Euro 2016 team
記憶に新しいユーロ2016のアイスランドの成功。果たして彼らはどのように成功を収めたのであろうか。その成功の秘密を探りたい。
サッカー選手15000人の国
アイスランドという国には約15000人しか男性サッカー選手はいない。もちろんこれはプロ、アマ含めての数だ。これは多いのか、少ないのか。
このアイランドの成功は偶然なのであろうか。
アイスランドは非常に寒い国であることは周知の事実であろう。外でサッカーができるのは1年の内、たった5ヶ月だ(5月から9月)。
とはいうもののサッカーホールというものがあり、そこでサッカーはプレーできるのだ。
これは約15年前に変化したことの一つである。
15年前まで、サッカープレイヤーたちは週1回のトレーニングを約半年間して、残りの半年は室内でハンドボール、バレーボールをしていたのだ。しかし、今では年間通してアマチュアクラブでは週2回、プロクラブでは週4回、サッカーのトレーニングがされている。
面白いことにアイスランドではグランドのコンディションの違い(天然芝、人工芝、土、インドア、)をポジティブに考えているのだ。なぜなら、選手たちはこのグランドコンディションによってサッカーを変化させなければならず、それが選手の成長に繋がると考えているからだ。
コーチである父親は楽しさと質を殺す
アイスランドの大きな進歩の理由の一つに5、6歳の選手に対してもラインセンスをもたコーチが指導にあたるというものがあげられる。多くの国では自分のお父さんがそのチームのコーチ、監督であることが多い。しかし、残念ながらお父さんコーチによる指導とライセンスを所持したコーチ(勉強しているコーチ)とを比べた場合、大きな違いがあるのは当然だ。トレーニングの質、コーチングの質、分析の質など。さらにそこでは楽しさというものも失われている場合が多い。最終的に選手たとは嫌になり、サッカーをストップさせてしまうのだ。
これではただでさえ競技人口が少ないアイスランドではサッカーの死を意味しているのだ。
子供たちや選手たちが楽しいと感じれば、すぐさま外にサッカーを始め、もっと上手くなろうとするはずだ。そして、より長くサッカーに携わりたいと思うはずだ。そして、アイスランドにとっては選手たちにサッカーを長く続けてもらいたい理由がある。
アイスランドでは14歳の選手からスカウト活動が始まるからである。
スカウト関連の研究によると12、13歳以下の選手のためのスカウト活動はほぼ宝くじのようなもので意味がないとされているからだ。つまり、時間とお金の無駄ということだ。(早熟な選手、環境等によって急に成長する選手がいるため)
こういった取り組みによってアイスランドではサッカーを辞める理由にコーチが原因ということが全体も20%よりも少なくなっている。
勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい。
最後のキーは勝ちたいと思わせることである。そして、勝つための方法はハードワークをして、常にベストを尽くすしかないと伝えてきたことだ。
ウイナーズメンタリティの育成である。
これらのアプローチは2003年から始まった。
2016年ユーロでプレーした選手の年齢を見ると、ちょうどこのアプローチによって育った選手たちばかりである。強いて言えばこのアプローチで育ったファーストグループである。
この観点からいけばアイスランドの強さは今後も続くと考えられる。