サッカーは監督だ

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ドイツ革命の続き ナーゲルスマンがもたらしたもの

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ドイツの若い監督たちは今までの監督たちとは少し勝手が違う。

その台頭はユリアン・ナーゲルスマンであることは言うまでもない。

 

ナーゲルスマンが監督に任命されたこと対して、メディアの多くが経験がない監督をなぜ抜擢?リスクが高すぎるといって批判をしていた。

 

しかし、実際は違ったのだ。

ナーゲルスマンは見事にサッカーの監督という職業に年齢や経験は関係ないと証明したのだ。ドイツに新しいロールモデルを作り出したのだ。

 

まさにベービーモウリーニョである。(もはやこれは失礼かもしれない。)

 

ブンデスリーガでプレーしたことは一度もない。

どこの国でも年齢、経験の問題はあるであろう。ナーゲルスマンの監督任命と活躍にも関わらずこの問題から目を背けている国やサッカー協会は多く、この事例を疑った目で見ているのであろう。しかし、ドイツはいち早くこの問題に目をつけたのだ。

 

ヨルゲン・クロップを見て欲しい。彼は平凡なDFでブンデスリーガでプレーしたことはない。しかし、ドルトムントと共に、彼は大きく成功を収めたのだ。そして、その後ドルトムントで指揮をとったトゥヘルムも同じケースだ。彼もブンデスリーガでプレーしたことはない。

 

ドイツ人ではないがバイエルンの監督、カルロス・アンチェロッティ(イタリア人)も高いレベルでプレーしたことはないのだ。

 

こうやって見ると監督をするにあたって選手として高いレベルでプレーしていることは必ずしも必要ではないと言えるであろう。この4人の監督がこれを証明してくれているわけだ。

3年から4年前までは育成のトップコーチがトップチームの監督をするというケースは本当に稀なケースであった。これは多くのクラブでは素晴らしい組織の元、育成チームも含めてほぼ同じ、プレーモデルで選手たちにプレーさせていることもこのパターンが成功した理由とも言える。

 

さらに今の監督で結果が出なくなれば、また育成チームから監督を昇格させることができる。それによってその監督も選手もスムーズにチームに溶け込むことができる。

予算と時間がかからないことも大きなメリットなわけだ。

 

指導者育成プログラム

ナーゲルスマンのような監督の出現は決して偶然ではない。これにはドイツサッカー協会が大きく関わっている。

 

多くの国ではプロの選手経験者が指導者ライセンスの順番待ちをしているのが現状だ。さらにこのライセンスコースを受講するにはかなりの費用が必要である。しかし、ドイツでは全ての指導者にチャンスがあり、費用も約9000€で他の国と比べるとこれは高くないことがわかる。ライセンスを受ける前に3日間に渡ってインテリジェンスと指導レベルのチェックのテストが行われ、成績優秀者のみが残り、ライセンスコースを受講できるような仕組みになっているのだ。

 

ただでさえ強いドイツがさらなる高みを目指し、改革を進めている。

果たして日本は?

 

世界は凄いスピードで進んでいる。

 

topcoach.hateblo.jp

 

 

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