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ホッフェンハイムがバイエルンに勝てた理由

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ホッフェンハイムの監督、ナーゲルスマンが若手監督の中でも飛び抜けていることはもはや周知のことである。またしても彼はバイエルンに勝ってみせたのだ。

 

さて詳しく見ていきたい。

フォーメーション

ナーゲルスマンのホッフェンハイムにおいて非常に印象的なことは、相手によってフォーメーションを変化させることができることだ。

この試合のためにホッフェンハイムは5−2−2−1でフォワードのAndrej Kramaricの下にNadiem Amiri、Mark Uthがプレーする形をとっていた。Kerim DemirbayとDennis GeigerはCBの前でどっしり構える形をとっていた。

一方バイエルンは4−3−3もしくは4−2ー3−1と試合の状況によって見え方が少し変わっていた。そこでThiagoはトップ下でプレーし、自由に攻撃に参加し、Sebastien Rudyがやや後ろめでプレーしていた。

バイエルの支配

序盤、ナーゲルスマンはフォーメーションの噛み合わせ上、ミスを犯してしまった。ホッフェンハイムは真ん中のスペースで守備をしているように見えた。しかし、写真のようにバイエルンに簡単にビルドアップを許してしまっていたのだ。

バイエルンのHummelsは簡単にRudyにパスを出すことができ、そのRudyもRafinhaもしくはKimmichにパスを出すことができたのだ。

サイドでボールを受けたRafinhaもしくはKimmichもまた簡単に前に侵入し、自由に攻撃をすることができた。

 

しかし、ここからがナーゲルスマン、ホッフェンハイムの真骨頂である。

ホッフェンハイムはこの問題を解決するためにフォーメーションを5ー2ー2ー1から5ー3ー2にチェンジしたのだ。これによってホッフェンハイムは先ほどに比べて守備がしやすくなったのだ。(噛み合わせ上の問題が解決)

ホッフェンハイムの快適な守備

ナーゲルスマンのシステムのアジャスト、つまりアンチェロッティのプランにアジャストさせたのだ。詳しく見ていくとこうだ。

バイエルンのHummelsがボールを持った時、ホッフェンハイムはこのようなポジションを取り、その結果、Hummelsは簡単に前線にボールを運べなくなったのだ。後半もホッフェンハイムのフォーメーション変更に戸惑いながらバイエルンは攻撃の糸口を探していた。うまくハームスペースを探しそこでボールを受けたり、そこから動き出そうとしていたがホッフェンハイムの効果的で賢い守備によってそれを完全に塞がれてしまったのだ。

バイエルンはパスコースを塞がれ、完全に数的不利な状況を作られてしまっている)

バイエルンの受身的な守備

ホッフェンハイムの守備が効果的だったとは反対にバイエルンの守備は脆弱であった。

ホッフェンハイムは攻撃においてバイエルンの選手がいない穴(スペース)をうまく使っていたのだ。

具体的にはAndrej KramaricとMark Uthが賢くプレーしており、バイエルンの穴にどんどん飛び込みボールを引き寄せていたのだ。

また写真のようにこの状況では3つのパスコースを作り出していたのだ。結局、ボールを持ったこの選手は前に空いたパスを選択したのだ。このプレーはナーゲルスマンのホッフェンハイムではよく見られるプレー傾向で、前線へのパス、前線に走るというプレー原則があるようである。

結論

このゲームは試合における監督の技量が見て取れたゲームである。ナーゲルスマンは即座に問題を見つけ、プランBへと変更したのだ。それによってゲームを有利に進めることを可能し、勝利を掴んだの。正直にいえばアンチェロッティは戦術に長けた監督というよりは選手の特徴を最大に引き出すことができる監督であろう。選手能力の高さで見れば絶対的に上であろうバイエルン。しかし、勝ったのはホッフェンハイム。個人の能力では勝てない相手に戦術、戦略をうまく使って勝った素晴らしいゲームである。

まさにあっぱれナーゲルスマンであった。

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