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ドルトムント新監督の戦術〜香川真司の行方〜

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香川真司が所属するドルトムントは6月6日、2016/17シーズン限りで退任したトーマス・トゥヘル前監督の後任に今シーズン、Ajaxの監督であったPeter Bosz(ピーター・ボス)を招聘することを決定。国外での指揮は、イスラエルのマッカビ・テルアビブ(2015/16シーズン)に次いで2度目。また現役時代にはジェフユナイテッド市原・千葉にも在籍するなど、日本のファンにとっても馴染みのある人物かもしれない。就任記者会見ではドイツ語を流暢に話していた。

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さて来シーズン、ドルトムントはどんなサッカーを見せてくれるのか。

 

 Peter Boszは今シーズンAjaxをヨーロッパリーグ決勝に導き、Ajaxに新たなる風を吹き込んだと言われている。そのAjaxの戦術をからPeter Bosz(ピーター・ボス)のサッカーを考えたい。

 

攻撃的で魅力的なサッカーをして、ゲームに勝つこと。これが彼のAjaxでのビジョン。

 

これを実現するために彼は守備の構築をすることが先決だと考えたようだ。まずはプレッシング(ボールの奪い方)の方法。Ajaxでは昨シーズン、ベストな方法を探すのに時間がかかりシーズン最初は上手くいかなかった。そう考えるとドルトムントでも初めは上手く行かないかもしれない。それでも彼は良いチームを作ることに変わりはないはずだが。

 

でもなぜ、プレッシングの仕方を先に構築する必要があるのか。

 

①Ajaxでは60%から70%ボールをボゼッションすることが可能。

          ↓

②それに伴いカウンターを受ける可能性が高い

          ↓

③これを防ぐことができれば、失点することが減る

          ↓

 ④失点しなければ試合に負けることはない

 

確かに理にかなっている。監督としてロジカルに説明できることで選手にもきちんと伝えることができるはずだ。

 

Peter Boszは4つのことから守備を構成しているようだ。

 

⑴高い位置からのプレッシング

⑵コンパクトを保つ(フィールドを小さくする)

⑶覆うようにマークする

⑷5秒ルール

 

⑴高い位置からのプレッシング

このゴールはチームの選手の走行距離が一番少なくなる方法を探し出すことであった。様々な方法を試した結果、このチームに一番フィットした方法は、4-3-3でトップ下を置かずMFを逆三角形の形にして、左ウンイグを相手の右CBと右SBの間に立たせることで落ち着いた。(CFWは左CBに、右ウイングは左SBの前に立つというものだ)

 

⑵コンパクトを保つ(フィールドを小さくする)&⑶覆うようにマークする

守備の時に選手間の距離を10mから12mに保つように移動し、フィールドを小さくし相手を覆うようにマークをする。

 

⑷5秒ルール

ボールを奪われた瞬間、後ろに下がるのではなく前に進み相手から5秒以内にボールを奪うというもの。これはポゼッッションのトレーニングで常に取り入れられた。

 


Positional Game - '3v3 + 3 Offensive Jokers'

 


Positional Game - '3v3 + 2 Offensive Jokers'

 

攻撃ありきと言われるオランダサッカー界の中で、指導者経験を積んだPeter Bosz。その中で守備から考える彼のフィロソフィー。ドイツ、ドルトムントでも新たな風を吹き込むことは間違いないであろう。香川真司はどう起用されるのか。もしくは起用されないのか。今後もドルトムントから目が離せない。


Ajax Training Session before the UEFA Europa League Final 2017

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