ポルト時代のモウリーニョの哲学
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今やサッカー界でこの名前を知らない人はいないであろう。その名はジョゼ・モウリーニョ。彼のボルト時代のサッカー哲学についての資料を見つけたので紹介したい。あれから時が流れ、今やマンチェスターユナイテッドの監督となったモウリーニョ。彼自身、成長しているはずである。そんな彼の原点を知ると考えればこれにもプラスに働くはずである。
これが意味していることはサッカーの構造を考えたものである。ビジョンがあり、ゲームモデル、ゲーム哲学、ゲームカルチャーがあってFCポルトが作られるということである。これはどこのチームにも当てはまることであろう。何よりもクラブの成功こそが重要だと考えていたようだ。当たり前かもしれないがこうやって文字にして具体化することが大切である。
プロクラブにおける哲学の成長・発達
1、最大限の数のトロフィーを獲得する
2、魅力的なサッカーを展開する
3、可能な限り魅力的な選手をアカデミー、外から探し集めプレーさせる。
ビジョン
・フィロソフィーはチームと同様に重要である。
・チームとそのチームでのアイディアは選手自体よりも重要である。
・選手たちはそのクラブのフィロソフィーやアイディアを守ることを義務付けられなければならない。
彼の頭の中
1.1 Transition
ボールの奪い合いに勝つこと。ここにおいて重要なことは組織化されていない敵の形を楽しむことである。そして、そこからゴールを奪うチャンスを作り出すことである。
1.2 Possetion
・重要なことはより多くのゴールを決めることである。
・可能な限りチャンスを作り出すことである
・チームと敵の関係性の中でスペースと時間を作り出す
・できるだけ長くボールをキープする
1.3 Transition
ボールを失った後、可能な限り速く組織化する。それは相手のゴールを防ぐことが目的である。
1.4 Defensive situation
・相手のゴールを防ぐこと
・相手のゴールチャンスを作らせないこと
・チームと敵の能力の関係性の中でスペースと時間を使うこと
(この図によっていつどこで誰が何をどのようにするか明確化することができる)
システムプレー
2.1 General System
2.1.1 Possession of the ball
1、最適な選択をする(その状況に合わせて)
2、ボールを相手ゴールに到達させるために循環させる
以下の武器を使って
• Positional Play
• Formation of many lines
• Triangles
• Controlling the game speed
• Using speed
2.1 General System
2.1.2 Transition (possession loss)
1、最適な選択をする
2、ベストなポジションにたつ
3、フィールドの特定の場所でボールにプレッシャーをかける
2.2 Specific System
2.2.1 The general system
この原則はプレーモデルと相手によってアジャストされる
2.2.2 The specific system
この原則は相手のシステムと相手のクオリティーによって基づく。
敵にアジャストさせる。
システムは変わりゆく試合においてどこにポジション、ライン、三角形を置くかで決定される。
(相手が4−4ー2でプレーした場合)
(相手が4−4ー2ダイヤモンドでプレーした場合)
(相手が4−2−3−1でプレーした場合)
(相手が5−3−1ー1でプレーした場合)
資料を通してモウリーニョの頭の中はサッカーが構造化された状態で整理されているように見受けられた。この整理こそがサッカーをコーチングする上で色々と助けてくれるはずである。
- 作者: ジョゼモウリーニョ,Jos´e Mourinho,澤山大輔
- 出版社/メーカー: 東邦出版
- 発売日: 2016/03/15