守備をするならゾーンディフェンスがオススメな理由
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レベルに合わせて2つの守備の方法がある。ゾーンディフェンスとマンマークディフェンスだ。マンマークディフェンスにおいてはそれぞれが目の前の選手をマークして、プレーさせないという責任が与えられる。ゾーンディフェンスでは決められたゾーンをそれぞれが周りと協力しながら守っていくというものだ。それぞれには長所と短所がある。
ヨーロッパでは多くのチームがゾーンディフェンスを使って守備をする傾向にある。
またチームによってはゾーンディフェンスとマンマークディフェンスを使い分けいるチーウがあるのもまた事実である。
監督、コーチとしてここで重要なことはゾーンディフェンスとマンマークディフェンスの特徴を理解し、チームの特徴、レベルに合わせて最も良い方法を選択することが大切である。
1、ディアクションではなくアクション
マンマークディフェンスをする際は、相手のポジションによって自分たちのポジションも作用される。例えば、マンマークディフェンスでは相手の真ん中のMFがサイドに流れた場合、それに伴い真ん中にスペースが生まれてしまう。これは相手チームに主導権があることを実は意味している。しかし、ゾーンディフェンスではこういったことはなく、自分たちが主導権を握ることができる。
2、ゾーンを守る
ゾーンを決定することでいくつかの利点が生まれる。例えば、相手がDFとMFの間にポジションをとった場合、相手にとってはチャンスを作りやすい状況と言える。しかし、ゾーンディフェンスでは守るゾーンを決定し、選手間を短くすることでこの選手へのパスを防ぐことができる。
3、チームで連動
マンマークディフェンスでは自分がマークしている選手にプレーさせないという責任が与えられる。彼にボールを触らせてはいけないのだ。ここで問題なのがこの選手が守備をするのを少し遅れてしまったらここから守備が崩れてしまう可能性があるのだ。しかし、ゾーンディフェンスでは基本的にチームで連動してゾーンを守りながら守備をするためこういった問題が生まれない。お互いにサポートし合うのだ。
4、適切なポジション
マンマークディフェンスをしているチームの選手は、しばしば自分のポジションではないポジションでプレーしなくてはならない状況がきてしまう。例えば相手のSBがオーバーラップしてきた場合、サイドの選手はその選手に付いていくのが鉄則である。この場合、サイドの選手はDFラインに入って守備をしなければならなくなってしまうのだ。ここではサイドの選手は自分の力を発揮できにくくなってしまう。ゾーンディフェンスでは常に自分のポジションからプレーすることができる。
5、効果的なカウンター
全ての選手が自分のポジションでプレーしているためカウンターも有効となる。マンマークディフェンスとは違い常に同じポジションにそれぞれが立ってプレーしているため、プレー原則(カウンターに必要なアクション)を実行しやすい。マンマークディフェンスでは毎回、立っているポジションが違うため共通理解の元、カウンターを実行することが難しいと言える。
6、ボールの周りの数的有利
マンマークディフェンスにおいて1vs1に勝ち、ボールを前に運ぶことは難しい。ゾーンディフェンスでは相手にボールを回されてしまう短所はあるが、ボールを奪うことができればこれが逆に長所となる。マンマークディフェンスではボールを奪った瞬間、相手がすぐに近くにいるが、ゾーンディフェンスでは相手はすぐ近くにはおらず、かつ選手間での距離が常に一定なため、ボール付近では数的有利な状態になりやすいのだ。
7、パニックになりにくい
マンマークディフェンスでは相手に付いていく守備で基本的に多くのポジションで1vs1の状況が生まれているはずだ。例えば、相手がこの守備を崩すためにポジションチェンジを繰り返したり、数的優位を作り出すために果敢に1vs1を仕掛けてきたら、たちまちこの守備のバランスは崩れてしまうであろう。そうすることでチームはパニックに陥ってしまうのだ。
8、エネルギーの温存
マンマークディフェンスでは相手に付いていき、かつディアクションのため自分たちが守ることを決めることができるゾーンディフェンスよりもエネルギーを消費しやすいと言える。かつ、ボールを奪うことに成功し攻撃に移る場合でも常に自分のポジション、チームのバランスが取れた状態で攻撃できることから無駄なエネルギーを消費する必要がないのだ。
なぜレアル・マドリードが強いかがここからもヒントがあるかもしれない。