サッカーは監督だ

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育成は結果を導くが、結果は育成に必要ない

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ユース年代において勝利、結果は必要かどうか、どんな役割をしているかについての議論は今もなお、続いている。

 

育成年代のコーチが試合に勝つことは重要か?

 

この問いは常にされてきた。

この答えはあるのだろうか。

 

この問いに簡して、育成年代における目的、なぜアカデミーチームが存在するのか?アカデミーチームにおける重要なポイントは何か?という問いに答えていけば自ずと答えは出てくるのではないであろうか。

 

私たちがアカデミーや学校を持っている理由は、ただその子供を成長させたいからであろう。どのタイミングがこのアカデミーや学校で彼らが成功したと言えるであろうか。

 

学校で言えば彼らがこの学校を卒業した時であろう。

サッカーにおいてはどうか?

 

それは彼らがサッカー選手になった時であり、彼らの夢を成し遂げた時であろう。

よってプロのアカデミーに入ることは、プロになるための一つのフローであると考えるわけだ。

 

では育成年代にとって勝利はどんな役割を果たすのであろうか?

 

サッカーとはゲームであり、ゲームとは勝つためにする。

これに関しては議論する余地はない。ただ、育成年代においてはこの勝利というものが挑戦を意味することがある。これは監督、コーチによる選択に大きく影響する。

 

例えば、選手たちをその監督、コーチの色に染め、トーナメントの決勝まで行ったとしよう。

 

決勝戦においてどの方法でプレーさせる?

 

A ベストな選手だけでプレーさせる(勝利にフォーカスする)

B 全ての選手をプレーさせる(育てること、経験させることにフォーカスする)

 

もしAの方法を選択した場合、これは育成ということに目がいっていないことを意味しているわけではない。しかし、この監督、コーチにとって勝ち負けは育成よりもとても重要であることを意味している。

 

ここでBの方法を選択した場合、これは勝利することに目がいっていないことを意味しているわけではない。しかし、この監督、コーチにとって育成することは勝ち負けよりもとても重要であることを意味している。

 

アカデミーの目的は何か?

それは プロのサッカー選手を育成することである。このアカデミーという組織はそれを可能することがあるであろうし、そいいった集団でなければならない。

つまり、アカデミーにおいて育成するためには?ということを前提にものを考えなければならないのだ。

 

 

専門家の意見は?

Rasmus Ankersenはタレントに関してトップアスリート量産地に学ぶ 最高の人材を見いだす技術でこう述べている。

 

タレントは2つに分けられる。

A shouting talentは成長するポテンシャルがあり、かつ各年代の大会で勝つことができるタレント。A whispering talentは成長するポテンシャルがあるが、各年代の大会で勝てるとは限らないタレント。よってタレントと定義するにあたって重要なことは、試合に勝てる能力があり、よりよくなれることである。決して試合に勝てたり、今現在ベストであることではないのだ。

トップアスリート量産地に学ぶ 最高の人材を見いだす技術

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  • 作者: ラスムス・アンカーセン,清水由貴子,磯川典子
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2012/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

全力を出し切るということ 

 こんな比喩がある。『馬は速く走ることができる。しかし、走る必要はない』

馬はレースなどの必要にかられないと走らないという意味だ。

 

ただサッカーをする子供たちはどうか?

彼は常に全力で戦い、勝とうとする。育成するということにおいてはパーフェクトな状況である。

 

育成する、成長するとはまだできていない何かができるようになることを意味している。その人のボーダーラインを超えさせるわけだ。

 

それでは試合の結果は私たちに何を教えてくれるだろうか?

おそらくその日に勝ったチームが特別であったということだけであろう。

将来、彼らがプロのサッカー選手になれることを示してくれるだろうか?

答えは  Noだ。

 

勝利にフォーカスした結果と育成にフォーカスした結果

 

2014年に O’Rourke, Smith, Smoll, & Cummingは9歳から14歳の水泳選手を対象にある調査・研究をした。監督、コーチが勝利にフォーカスした結果と育成にフォーカスした結果、自尊心、内在的モーチベーション、恐怖心にどのような影響を及ぼすのかというこものだ。

 

コーチが勝利にフォーカスした結果

⇨自尊心、内在的モーチベーションが低く、恐怖心が高くなった。

 

育成にフォーカスした結果⇨

⇨自尊心、内在的モーチベーションが高く、恐怖心が低くなった。

 

またJaakkola, Ntoumanix, Liukkonen (2016)も育成にフォーカスをおいた指導に重きを置くことでより選手たちが高いレベルでより楽しさが増すということを発見した。(17歳のアイスホッケーチーム)

 

さてこの結果を得てコーチ、監督は何を思うのか?

 

結論

子供を育成することはアカデミーのゴール、目的である。

そこで勝利にフォーカスを置く?それとも育成にフォーカスを置く?

 

もう答えは出ているであろう。

勝利にフォーカスするよりも育成にフォーカスをおいたチーム作り、育成をした方がプロ選手は生まれやすい。これは自信を持って言える。

 

育成は結果を導くが、結果は育成に必要ない。

例えその時、試合に勝てなくても迷う必要はない、良い選手を育成するという信念を持っていれば必ず良い選手が生まれるはずだ。

 

 

 

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